【10月28日 AFP】南米アルゼンチンで27日、任期満了に伴う大統領選が行われ、経済危機対策が焦点となる中、野党・正義党(ペロン党、PJ)のアルベルト・フェルナンデス(Alberto Fernandez)元首相(60)が、中道右派の現職マウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領(60)を破って当選した。

 選管発表によると、法学者のフェルナンデス氏は開票率75%の段階で47.36%を得票し、決選投票を待たずに当選が確実となった。マクリ氏の得票率は41.22%だった。

 アルゼンチン大統領選では、単独候補が得票率45%を上回るか、直近の他候補者に10ポイント差を付けて勝利した場合、決選投票は行われない。

 フェルナンデス氏の勝利を受け、クリスティナ・フェルナンデス・デ・キルチネル(Cristina Fernandez de Kirchner)前大統領が副大統領として国政の中枢に復帰することになる。

 アルゼンチンは昨年来、景気後退と市場の混乱に見舞われており、市場開放政策を進めてきたマクリ大統領の人気は急落していた。内務省によれば、大統領選と総選挙の投票率は80%を超えた。(c)AFP/Denis BARNETT