【10月27日 AFP】ツアー2連勝と好調を維持している女子テニス世界ランキング3位の大坂なおみ(Naomi Osaka)が、シーズン最終戦のWTAファイナルズ(WTA Finals Shenzhen 2019)に向けて、初出場だった昨年よりも総当たり方式への備えはできていると話した。

 昨年の大坂は、セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)との物議を醸した全米オープン(US Open Tennis Championships 2018)決勝を制し、大きな注目の中で最終戦を迎えたが、期待に応えられず3連敗。最後は太もものけがでキキ・ベルテンス(Kiki Bertens、オランダ)との試合を途中棄権し、涙とともに大会を去った。

 しかしその苦い経験を教訓にした大坂は、大会の流れはもうつかめていると話している。シーズンの上位8選手が激突するWTAファイナルズは、5年開催されたシンガポールを離れ、今年からは10年間、中国の深セン(Shenzhen)を舞台に行われる。

 大坂は報道陣に対して「大会のフォーマットをよく知るという部分で、去年の経験は間違いなく助けになっていると思う」と話した。

「去年は確か8歳か、10歳の頃以来のラウンドロビン方式だった」「それに去年の終盤はすごく慌ただしかったから、正直なところ、(ファイナルズに)たどり着いたときにはすごく疲れていた」

 ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2019)ではまさかの初戦敗退を喫し、連覇を狙った全米でもベスト16で姿を消したところから、東レ・パンパシフィック・オープン(Toray Pan Pacific Open 2019)と中国オープン(China Open 2019)で連勝して調子を取り戻してきている大坂は、優勝候補の一角として今大会に臨む。

 シーズン終盤の巻き返しについて、大坂は、集中力が戻ってきたおかげだと話している。

「(パンパシフィック・オープンと中国オープンでは)とにかく100パーセントを出すことを心がけていた」「すべてのポイントで集中しようとしていた。私はすごく気が散りやすいタイプだから、それがとても難しい」

 大坂はベリンダ・ベンチッチ(Belinda Bencic、スイス)、ペトラ・クビトバ(Petra Kvitova、チェコ)、世界ランク1位のアシュリー・バーティ(Ashleigh Barty、オーストラリア)と同じレッドグループに入っている。大会は27日の大坂対クビトバ戦で幕を開け、その後バーティ対ベンチッチ戦が行われる。

 一方のパープルグループは、カロリーナ・プリスコバ(Karolina Pliskova、チェコ)、エリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina、ウクライナ)、ビアンカ・アンドレスク(Bianca Andreescu、カナダ)、シモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)という組み合わせになった。

 グループ最高の世界ランク2位につけるプリスコバは、28日の初戦で前回女王スビトリーナとのいきなりの大一番を迎える。もう1試合のアンドレスク対ハレプも、今年の四大大会(グランドスラム)の後半二つを制した女王同士の対決となっている。

 大会は各組2位までがグループを突破し、来月2日の準決勝に進出する。(c)AFP