ハカへ異例の対抗、イングランド主将「ただ立っているつもりなかった」
このニュースをシェア
【10月27日 AFP】26日に行われたラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の準決勝で、試合前のニュージーランドの伝統の舞「ハカ(Haka)」にイングランドが異例の対抗策を見せたことについて、主将のオーウェン・ファレル(Owen Farrell)は、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)に尻込みしたくなかったと理由を明かした。
ハカを披露するオールブラックスに対してイングランドはV字の陣形をつくり、さらにジョー・マーラー(Joe Marler)ら3選手が審判の制止を無視して相手の陣地に入り、ニュージーランドの選手を見下ろした。
こうして波乱含みの幕開けを迎えた試合は、イングランドがマヌ・ツイランギ(Manu Tuilagi)の開始2分とたたないトライで先制すると、最後は19-7で大会2連覇中の王者を破った。
ファレルは試合後、「彼らと一定の距離の中にいないとダメだと分かっていたし、ただ立ったまま、彼らがこちらへ向かってくるのを許すつもりはなかった」「ある程度の距離を空けて敬意は示したいと思っていたが、ただ横一列に立ってこちらへ向かわせるのは嫌だった」と明かした。
ロックのコートニー・ロウズ(Courtney Lawes)によれば、今回の行動は試合の数日前にファレルから提案があったもので、他の選手も自分たちの「心構えを示す」良い手段だと感じたという。
それでもオールブラックスを威圧するよりは、いっそう燃えさせる効果があったとロウズは話している。
「埋め合わせる以上のものだったと感じている。こちらが前進を始めてすぐ、相手も挑戦を受け入れた」「彼らの目の前に立つのは初めてで、僕らとしては、何があろうと引き下がるつもりはないと示すことが重要だった」
もっとも、こうした奇抜な行動が試合序盤の展開に影響したことは否定している。ロウズは、ハカに対抗することは「ゲームプランの重要な部分ではなかった」「それでトライが挙げられるわけじゃない」と話している。(c)AFP