【10月26日 AFP】男子テニス、スイス・インドア(Swiss Indoors Basel 2019)は25日、シングルス準々決勝が行われ、大会第3シードのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)は3-6、6-4、6-4でセルビアのフィリップ・クライノビッチ(Filip Krajinovic)を退け、第1シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)が待つ準決勝に駒を進めた。

 チチパスは1月の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)でフェデラーに勝利を収めると、5月のイタリア国際(Internazionali BNL d'Italia 2019)でも同カードを不戦勝となった。一方、38歳のフェデラーは、3月のドバイ・テニス選手権(Dubai Duty Free Tennis Championships 2019)でチチパスを倒しており、両者の対戦は次で今季4度目となる。

 9度の大会制覇を誇るフェデラーは、準々決勝で第7シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)と対戦するはずだった。しかし、ワウリンカがフランシス・ティアフォー(Frances Tiafoe、米国)との激闘を制した2回戦の直後、腰を負傷したことを理由に同胞対決を棄権したため、不戦勝でベスト4入りが決定していた。

 予選勝者のリカルダス・ベランキス(Ricardas Berankis、リトアニア)との2回戦に続き、2日連続で逆転勝利を飾ったチチパスは、「きょうは忍耐力が鍵だった」「サーブにはかなり力を込めた」とすると、「集中力を持続できたのも試合を左右した。残念ながら3度もブレークされた中で、自信を持ってプレーできた場面がたくさんあった」とコメントした。

 チチパスはまた、全豪オープンの4回戦でフェデラーに勝ったことが記憶に残っているといい、「あれは自分のキャリアでも最高の瞬間だった。もちろん、観客はロジャーの大ファンだったけれど、自分にはどうしようもないことだろう?」と語った。

 今季はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)やラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)からも金星を挙げているチチパスは、「ロジャーは試合というものを良く理解している。サーブは最大の武器の一つだし、動きやカバーリングも彼の力になっている」と警戒していた。

 その他の準々決勝では、米国のライリー・オペルカ(Reilly Opelka)が31本のサービスエースを決めるなどして、第4シードのロベルト・バウティスタ・アグト(Roberto Bautista Agut、スペイン)を6-3、3-6、6-3で撃破し、キャリア5度目の4強入りを果たした。

 オペルカが決勝進出を懸けて準決勝で対戦することになったアレックス・デミノー(Alex De Minaur、オーストラリア)は、ドイツのジャン・レナード・ストラフ(Jan-Lennard Struff)を6-4、7-6(7-4)で退けた。(c)AFP