【10月26日 AFP】ロシア・シベリア(Siberia)地方の軍事施設で25日、兵士が同僚らに銃を発砲し、8人が死亡、2人が負傷した。当局が明らかにした。

 事件が起きたのは、シベリア南東部チタ(Chita)地域にある軍事施設で、衛兵が交代する最中に発生した。国防省によると、銃を発砲した兵士は拘束された。

 ロシアの報道機関各社は国防省の話として、「兵士が犯行に及んだのは、軍務とは関係ない、個人的な事情によるノイローゼに陥っていたことが原因の可能性がある」と報じている。

 兵士の人権保護団体、ロシア兵士の母の会(Committee of Soldiers' Mothers of Russia)の副会長はAFPに対し、一般的にこのような大量殺人事件は、いじめや総合的な失望感から引き起こされると述べ、「指揮官らは組織的ないじめに対して目を閉ざしている」と非難した。

 副会長はまた、軍幹部がいじめの被害者らの携帯電話を没収したり親族との全ての会話を監視したりして、彼らが問題を訴えることができないようにしていると指摘。事件が捜査される場合も、事情聴取を受ける兵士たちは「事前に何と答えるべきか説明を受けている」と述べた。(c)AFP/Maria ANTONOVA