■貢献度を知る

 20台の監視装置は、現在は研究目的のためだけに使用されているが、ゆくゆくはパリとその周辺地域が排出濃度の変動に対してより迅速に対処することを可能にすると考えられている。

 今回の監視プロジェクトにつてLSCEのロボ氏は、定期的なフィードバックが得られることにより、パリの住民250万人が気候変動との闘いへの自身の貢献度を追跡できるようになると述べる。「夏季や冬季における排出量の自然サイクルを把握し、例えば自身が暖房をつけることなどが及ぼす影響を確認できるようになる」

 指数は、来年から月に1回のペースで発表される計画だ。

 パリ以外でも、米ロサンゼルスやメキシコの首都メキシコ市などを含む北米の複数の都市で、CO2濃度の測定プロジェクトが立ち上げられている。ただロボ氏によると、常時監視の目的でこのデータを利用するのはパリが初めてだという。

 映像は監視プロジェクトで使用されているCO2監視装置、21日撮影。(c)AFP/Amélie BOTTOLLIER-DEPOIS