【10月25日 AFP】米航空宇宙局(NASA)が進めている有人月面着陸計画「アルテミス(Artemis)」について、ジム・ブライデンスタイン(Jim Bridenstine)長官は24日、米国人以外では史上初となる月面着陸を果たす宇宙飛行士の国籍は参加国の出資額によって決まると述べた。アルテミス計画には既に数か国が参加の意思を表明している。

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 アルテミス計画では、2024年までに宇宙飛行士を再び月面に降り立たせることを目指している。その後、月周回軌道上に小型宇宙ステーション「ゲートウェイ(Gateway)」を設置して持続的な有人探査を行い、有人火星探査の実現へ向けた技術発展に生かす計画で、NASAは国際的パートナーの参加を呼び掛けている。

 米首都ワシントンで開かれた第70回国際宇宙会議(IAC)で、ブライデンスタイン長官は「多くの国が、それぞれの水準で積極的に参加するだろう。その水準次第で『いいでしょう、それなら宇宙飛行士を月面着陸させると請け合いましょう』ということが考えられる」と語った。

 既に、欧州宇宙機関(ESA)と日本の宇宙航空研究開発機構(JAXA)がアルテミス計画への参加を発表している。

 ブライデンスタイン長官は、「月面でさまざまな国(の宇宙飛行士)が同時に生活し、働く」ことが最終目標だと説明。月面着陸後の計画に米国人以外の宇宙飛行士が参加するかどうかは不明」だが、計画が「持続的であれば当然、機会はたっぷりある」と話した。(c)AFP