【10月26日 Xinhua News】中国と欧州を結ぶトラック便の「蘇新号」がこのほど、ドイツを出発し、中国江蘇省(Jiangsu)無錫(Wuxi)市に到着した。これにより、航空・海運・鉄路に続き、トラックによる陸運が無錫と欧州を結ぶ「第4の物流ルート」となった。

 欧州─無錫の初めてのトラック便は、北京時間10日早朝にドイツのデュースブルクを出発し、ドイツ・ポーランド・ベラルーシ・ロシア・カザフスタンなどの国々を経由し、17日夜に中国新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)イリカザフ自治州のコルガス市口岸(通関地)に入り、18日通関を終え、21日午後11時に無錫に到着、最初の貨物が無事引き渡された。

 中欧卡航(江蘇)物流サービスは昨年8月、中欧を結ぶトラック便、「蘇新号」の運用を開始した。同社の戴道斌(Dai Daobin)総経理によると、ドイツから輸入する貨物は、無錫まで空輸でも最低約8日、鉄道運輸で約30日、海運だと40日以上かかるが、トラック便だとわずか11日で到着するという。

 また、この速さが実現できるのは、中国が2016年に加入した「国際道路運送手帳による担保の下で行う貨物の国際運送に関する通関条約(TIR条約)」のおかげだと述べた。同条約は、運輸効率のアップと運輸コストの削減を目的とし、目下唯一の普遍的国際通関制度で、これまでに世界70カ国余りが署名し、その多くはシルクロード経済ベルト沿線国家だという。(c)Xinhua News/AFPBB News