【10月25日 CNS】悠久の歴史を持つ「食文化」は、中国の誇りでもあるが、飲食産業が高度に発展した今、「食の浪費」問題が顕在化してきた。中国の飲食業界における食物浪費率は1人平均11.7%にのぼり、毎日何万トンもの食料が廃棄されている。

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 毎年10月16日は世界食料デー(World Food Day)だが、「食の浪費はいつになれば無くなるのか」という問い掛けを禁じ得ない。

 さほど大規模ではない中型の食堂でも、1年間で無駄に捨てられている食物は数トンにもなっている。北京の飲食チェーン店の従業員の話では、テーブル上の浪費が最も多く、料理の3分の1は食べ残しになっているという。

 この従業員は、大量の食べ残しの原因を「客の多くは大人数でテーブルを囲むので、必要な料理のボリュームが正確に把握できず、基本的に『多めの注文』になってしまう。余った料理を持ち帰る客も少ないので、食べ残しはそのまま厨房の残飯入れに捨てられることになる」と説明する。

 世界が認める「最も食に通じる国家」の一つとして、中国の飲食業は急速な発展を遂げ、経済発展の中で重要な役割を果たしてきた。国家統計局の数値によると、2018年の全国飲食業収入は4兆2716億元(約65兆3500億円)で、前年比9.5%の伸びとなった。

 中国科学院地理科学・資源研究所と世界自然保護基金(WWF)は、18年に共同で「中国都市飲食浪費報告」を発表。調査チームが12年から中国の四つの代表的な都市、北京、上海、成都(Chengdu)、ラサ(Lasa)の計366軒のレストランで実地調査を行った。調査で中国人の平均食物浪費量は1人・1食当たり93グラム、浪費率11.7%であることが判明。大型レストランの浪費率は38%にものぼり、学生の弁当の3分の1が捨てられていることも明らかになった。

 浪費場所と集団の視点から見ると、大型レストラン、団体観光客、中小学生グループ、公務での会食などが食物浪費の「元凶エリア」であった。

 報告書の粗試算では、15年の中国都市飲食実績のうち「テーブルに出された料理の浪費量」だけで1700万~1800万トンの間、これは3000万~5000万人の1年間の食物量に匹敵するという。

 国務院が14年3月に公布した「食品浪費に反対し節約を厳に執り行うことに関する意見」では、公務活動中の飲食浪費を途絶させ、公務機関の食堂で料理の倹約を推進することを提案している。(c)CNS/JCM/AFPBB News