【10月24日 AFP】イタリア北西部リグーリア(Liguria)州で21日、夫婦が土砂災害による自宅倒壊に巻き込まれたにもかかわらず、愛猫に起こしてもらえたおかげで避難時間を確保し、九死に一生を得た。地元紙が23日、報じた。

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 イタリア北部は21日、暴風雨に見舞われ、タクシー運転手1人が死亡、大勢が自宅からの避難を余儀なくされた。リグーリア州では川が氾濫し、橋が流されたり土砂災害が起きたりした。

 クラウディオ・ピアナ(Claudio Piana)さんと妻のサブリナ・ペレグリーニ(Sabrina Pellegrini)さんはその夜、リグーリア州カンポリーグレ(Campo Ligure)にある2階建ての自宅で就寝した。

 ピアナさんは地元紙セコロXIX(Il Secolo XIX)に対し、「愛猫のシンバ(Simba)とモゼ(Mose)が音を立てて私たちを起こしてくれたおかげで、妻が目を覚ました」「妻は猫たちが天井から落下したしっくいの塊で遊んでいるのに気付いた。その後、壁に入った亀裂が私たちの目に入った」と語った。

 夫婦は車に向かって急いだが泥の海で身動き取れなくなり、消防隊に救助された。

 セコロXIXのウェブサイト上で公開された動画には、がれきの山と化す夫婦の自宅が映っていた。

 ピアナさんは、「今や私たちには何もない。消防隊には、危険すぎるから決して自宅に戻ってはいけないと言われた」「(しかし、)少なくともシンバとモゼだけは生き残った」と語った。(c)AFP