【10月24日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領は23日、初のロシア・アフリカ首脳会議(サミット、Russia-Africa Summit)を主催した。アフリカでのロシアの影響力を取り戻すことを目指す動き。同大統領は、今後4、5年でアフリカとの貿易額を倍増させるとの目標を示した。

 会議はロシア南部ソチ(Sochi)で開かれ、アフリカ全54か国の代表が出席。会議のほか、プーチン大統領は終日、各国首脳との2国間会談をこなした。

 プーチン大統領は会議で、ロシア・アフリカ間の貿易額は過去5年間で2倍以上に増加し、200億ドル(約2兆1700億円)を超えたと指摘した。

 同大統領は、これを「良い数字」とみる向きもあるとした上で「私には同意できない」と述べ、「アフリカには、前途有望で膨大な成長可能性を秘めた潜在的パートナーが非常に多い。言うまでもなく、現状では不十分だ」と言明。アフリカ諸国との貿易額を今後4、5年で「少なくとも倍増」させる方針を示した。

 このほか同大統領は、ロシアはアフリカ諸国の債務200億ドル超を帳消しにしてきたと述べた。

 ロシアは旧ソ連時代、アフリカで極めて重要な役割を果たし、独立運動を支援するとともに、指導者層を育成していた。しかし近年のアフリカでは、域外の国として中国が最大の影響力を示すようになっており、1991年の旧ソ連崩壊とともに結び付きが薄れているロシアは挽回を迫られている。

 映像前半は会議場、23日撮影。後半はエジプトのアブデルファタハ・シシ(Abdel Fattah al-Sisi)大統領や、今年のノーベル平和賞を受賞したエチオピアのアビー・アハメド(Abiy Ahmed)首相らとの2国間会談、23日撮影・提供。(c)AFP/Thibaut MARCHAND