【10月22日 AFP】シンガポールの海岸地区で22日、ドローン(小型無人機)技術をベースにした「空飛ぶタクシー」が試験飛行を行った。開発企業は、このタクシーが渋滞に悩むアジア各都市での交通革命につながればと期待している。

 18本のプロペラがついたこの自動運転式タクシーは、ドイツのボロコプター(Volocopter)社が開発。今回の試験では安全を期するため、パイロット1人が搭乗した。

 午前中の豪雨により試験開始の遅れが懸念されたが、定刻までに空は晴れた。同タクシーは海岸地区上空を約2分半飛行し、超高層ビルの合間を静かに通り過ぎた。

 小型ヘリに似ているがドローン様の技術で駆動するこのホバータクシーは2人乗りで、バッテリーで動作する。

 ボロコプター社による試験飛行は、アラブ首長国連邦(UAE)のドバイ、フィンランドのヘルシンキ、米ラスベガス(Las Vegas)、ドイツですでに実施されていたが、都市の中心部で行われたのは今回のシンガポールが初めて。

 2~4年以内の商用化が見込まれており、シンガポールなどで最初に導入される可能性が高い。同社は、交通渋滞が慢性化しているアジア各地の都市での運用に意欲を示している。(c)AFP