【10月22日 Xinhua News】中国浙江省(Zhejiang)の水郷、烏鎮(Wuzhen)で20日、第6回世界インターネット大会が開幕した。大会の博覧会「インターネットの光」で国連児童基金(UNICEF、ユニセフ)が出展したゲーム「善意のキーボード」が人気を呼んでいる。

 会場の床の仮想キーボード上に出現する「勇敢だね」「いい人だ」「君ならできる」などのポジティブで友好的な言葉を踏み、前面のスクリーンに映る粗暴な言葉遣いをする「いじめ怪獣」を攻撃し撃退する。若者にネット上での交流を友好的に行うよう促し、言葉の暴力などによる「ネットいじめ」をなくすことを目的に開発した。

 ユニセフのシンシア・マカフリー駐中国代表は、ネットいじめ防止のためには多くの問題に対処する必要があり、そのうちの一つが侮辱的、攻撃的な言動を撲滅することだと指摘。この点が同ゲームを作ったきっかけだと語った。

 ユニセフはこのほど、中国で全世界の子どもに向けてオンライン調査を実施した。調査に参加した10~18歳の若者3400人のうち約24パーセントがネットいじめに遭った経験があると答えた。

 子どもたちが家庭や学校、地域コミュニティーで直面する暴力が、ネット上でメールや写真、動画、SNSを通じて一層増幅されることがある。

 ユニセフは「善意のキーボード」ゲームの発表を通じて、子どもたちにネット上のコミュニケーションについて改めて考え、キーボードを使って交流する際には意識して好意的な言葉を選ぶよう勧めている。

 ユニセフは、ネット関連企業に対し「子どもに優しい」サイトづくりをし、サイト上のいじめの情報は報告し削除するよう呼びかけるとともに、技術と創造性を生かし、人々の意識を高めることでネットいじめに歯止めをかけることを推奨している。(c)Xinhua News/AFPBB News