【10月22日 AFP】ワールドラグビー(World Rugby)は22日、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)準々決勝のウェールズ対フランス戦を裁いたヤコ・ペイパー(Jaco Peyper)主審が、自身が退場を宣告したフランスの選手をばかにするようなポーズを取りながら、ウェールズのファンとカメラに納まった「不適切な」写真について謝罪したと発表した。

 しかし、ワールドラグビーは怒りを買ったこの件について謝罪だけでは十分でないと考えており、同主審が今週末に行われる準決勝を担当しないことも認めた。

 20日に大分で行われた試合でフランスが9点リードして迎えた後半早々、フランスのLOセバスティアン・ヴァーマイナ(Sebastien Vahaamahina)がウェールズのFLアーロン・ウェインライト(Aaron Wainwright)の顔に肘打ちを浴びせると、ペイパー主審はリプレー検証で問題行為を確認し、退場を命じた。

 その後、ヴァーマイナのまさかの暴走をきっかけに流れは一変し、反撃に転じたウェールズが最後は20-19の勝利を収め、南アフリカとの準決勝に勝ち進んだ。

 ワールドラグビーは「審判選考委員会が今週末の試合にヤコ・ペイパー主審を選ばなかったことを認める」と発表。

「ペイパー審判は、ウェールズ対フランスの準々決勝の後、ソーシャルメディア上で拡散されたウェールズファンとの写真が不適切なものだったと認識しており、謝罪した」

 ワールドラグビーはさらに、26日に予定されている準決勝のイングランド対ニュージーランド戦はウェールズ出身のナイジェル・オーウェンズ(Nigel Owens)主審が、27日に予定されている同じく準決勝のウェールズ対南アフリカ戦はフランス出身のジェローム・ガルセス(Jerome Garces)主審がそれぞれ担当することも明かした。

 今回の人選は、「ワールドラグビーの審判選考委員会によってパフォーマンスの再評価が行われ、その実績に基づくもの」だという。(c)AFP