【10月19日 Xinhua News】経営コンサルティングファームのボストンコンサルティンググループ(BCG)が発表した報告によると、ディープテック(最先端のテクノロジー)は世界的な資本競争の焦点となっており、世界的に見ると、中国はディープテック分野での投資成長をけん引する「機関車」だと指摘している。

 報告によると、ハイテク素材、人工知能(AI)、バイオテクノロジー、ブロックチェーン、無人機・ロボット工学、光通信工学・電子工学、量子計算が現在、最も活気に満ち溢れ、見通しの明るい七つのディープテック分野だという。2015~18年、この七つのディープテック分野が吸収した世界のエクイティ投資総額は180億ドル(1ドル=約109円)に迫り、年平均の伸びで20%を超えている。

 報告は、2015~18年、中国のディープテック企業への投資額は年平均で80%以上伸び、この3年でAI、ブロックチェーン、光通信工学、電子工学が中国で最も活発なディープテック投資分野だったと明らかにした。

 ディープテックは、研究開発から産業化、商業化まで多くの分野をカバーしており、企業、投資家、大学、政府などの多様な主体を包含する生態系を形成し、生態系にとって成功を収めるかどうかを決めるカギは、参入者が既存の産業バリューチェーン制限を破り、協力し合う意欲と能力を有するかどうかにかかっているとの認識を報告は示している。さらに、企業と投資家が短期的な直接収益より開放的な姿勢で協力を奨励することが重要だと提案している。

 ディープテックは高度のイノベーションであるだけでなく、現在の応用科学技術よりはるかに優れている。実用価値のある事業または消費への利用を創出し、実験室レベルに留まらず、市場に持ち込むには多大な投資が必要だ。ディープテックの多くは社会や環境面で直面する大きな課題に着目していることから、市場や業界に大きな変革をもたらす可能性もある。(c)Xinhua News/AFPBB News