【10月21日 CNS】今月14日はバドミントン競技でグランドスラムを達成した選手、林丹(Dan Lin、リン・ダン)の36歳の誕生日だった。林選手は微博(ウェイボー、Weibo)で「きょうで36歳、バドミントン事業に命をささげている人間として、36歳という年齢はまだまだスタートラインです。私は進み続けます」と自分の気持ちをつづった。

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 林選手にとって「進み続ける」ことは、これまで以上の困難と批判を受けることを意味している。2019年は東京五輪バドミントン男子の参加資格を確定する年だが、林選手の成績は低迷している。先月25日に韓国で行われた試合では、1回戦でダレン・リュウ(Daren Liew)に敗退した。

「なぜ引退しないのか」「中国にほかの選手がいないのか」「若手が伸びる芽を摘む」…といった声がインターネットでも飛び交う。

 林選手は2008年北京五輪と2012年ロンドン五輪の男子シングルス金メダリストで、グランドスラムを2回も達成したバドミントン史に残る「スーパースター」だ。

 2003年、当時19歳の林選手は卓越した力で頭角を現し、世界バドミントン連盟(BWF)ランキング1位に躍り出る。翌2004年にはさらに強さを増し、全英オープンで優勝、中国の男子ランキングでも1位となった。

 2010年末頃から林選手は度重なる傷病に悩まされ、その後の2年間、国際試合から遠ざかる。腰、腹部、足の疾病が代わる代わる林選手を襲った。しかし、最終的にはロンドン五輪で連覇を果たし、金メダルに再び輝いた。

 名誉な記録が増えるにつれ、年齢も高くなり、疾病も重くなっていく。再び1回戦敗退の日々を過ごす現在36歳の林選手は、かつてのように五輪の舞台で存在を証明することができるのだろうか?

 競技スポーツは、勝ち負け以外に、「負けない気持ちを持つ」とか「勝つために努力する」という選択があってもよい。結果は美しくなくとも、希望を捨てない人もいる。(c)CNS/JCM/AFPBB News