【10月22日 CNS】中国・甘粛省(Gansu)蘭州市(Lanzhou)で先日、「中国国刀天下第一刀蘭州栄誉展示館」の開幕式が催された。

【関連写真】「天下第一の剣」こと越王の「勾践剣」公開

 展示館の劉志祥(Liu Zhixiang)館長は「この刀は、新中国設立60周年の閲兵式に使われた指揮刀で、甘粛省でもこの一本しかない」と話す。一見、西洋のサーベルに見えるが、実はそうではない。名称は「刀」だが形状は「剣(つるぎ)」であり、中国文化が満ちあふれているという。

「天下第一刀」は1992年9月26日、中国人民解放軍陸海空三軍儀仗(ぎじょう)隊の指揮刀として定められ、同年10月1日以降、三軍儀仗隊の隊長と分隊長はこの指揮刀を身に着け、1993年10月1日からは、天安門の国旗掲揚式でこの指揮刀が使われ始めた。

 劉館長の説明によると、この指揮刀の刀柄(つか)には国を象徴する大きな宝石が1個、周囲に34個の小さな宝石がちりばめられ、中国の34の省、市、自治区と台湾・香港・マカオ特别行政区を表している。刀身には「天下第一刀」の文字が刻まれ、刀鞘(さや)には9匹の龍が飛ぶ姿と万里の長城が描かれている。

 劉館長は「この刀はこれまでは国庫に納められており庶民は見ることができなかった。昨年から新しい制度ができ、全国各地の展示館で公開されることとなった。少し前に北京から搬出され、ここが北京を除いて全国初の展示となった」と説明した。

「天下第一刀」は使用開始後から今日に至るまで、1997年の香港返還、1999年のマカオ返還と国慶節第閲兵などの重大イベントを見届けてきた。今後は、長期的に同展示館で展示し、無料で一般公開を続ける。(c)CNS/JCM/AFPBB News