【10月16日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は、同国軍などがシリア北部で実施しているクルド人勢力に対する軍事作戦について、米国による停戦仲介の申し出を一蹴し、制裁も憂慮していないと述べた。日刊紙ヒュリエト(Hurriyet)が16日、報じた。

【図解】シリア北西部のトルコ国境地帯の情勢

 エルドアン氏は、シリア政権軍が対トルコ国境に近い要衝都市マンビジ(Manbij)に入ったことについても、国境地帯がクルド人勢力から解放されるということであれば、トルコにとって「非常に悪い」展開ではないと述べた。

 ヒュリエトによると、エルドアン氏はアゼルバイジャンから帰国する航空機の中で報道陣に対し、「(米国などが)『停戦を宣言しろ』と言っているが、わが国が停戦宣言などできるはずがない」と述べた。

 米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は15日、クルド人勢力に対する軍事作戦を中止させる圧力をかけるためマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領とマイク・ポンペオ(Mike Pompeo)国務長官が16日にトルコの首都アンカラに向けて出発すると明らかにした。

 米副大統領室の声明によると、ペンス氏は、米国は速やかな停戦と交渉による解決のための条件の妥結に全力で取り組むと伝える意向だという。(c)AFP