【10月15日 AFP】世界の5歳未満の子ども約7億人のうち、3分の1が栄養不良または過体重で、その結果、生涯を通じて健康問題を抱えるリスクを負っている。国連児童基金(ユニセフ、UNICEF)のヘンリッタ・フォア(Henrietta Fore)事務局長が15日、2019年度版「世界子供白書(State of the World's Children)」を発表し明らかにした。

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 同白書によると、かつては貧困層と富裕層の両極の問題だった栄養不足と過体重が、現在は貧困層と中所得国に集中する問題となっている。

 1990年から2015年の間に貧困国では栄養不足による発育阻害が約40%減少したにもかかわらず、現在も4歳以下の子ども1億4900万人が、年齢ごとの平均身長に満たないという。これは脳と体の発達を阻む臨床状態を示している。さらに5000万人が、貧困による慢性消耗性の痩せに苦しんでいるという。

 また世界の5歳未満の子どもの半数は、ビタミンやミネラルなどの必須栄養素を十分摂取しておらず、ユニセフがいう「見えない飢餓」の状態にあることが、長期的な問題となっている。

 一方、発展途上の国々では過去30年間にわたり、子どもの新たな栄養障害である過体重が急増。ユニセフの栄養プログラム責任者、ビクトル・アグアヨ(Victor Aguayo)氏はAFPに対し、「低栄養、微量栄養素の不足、肥満の三つの問題が一つの国でみられるケースが増えており、時に一つの地域で、しばしば一つの家庭内で発生している」と述べた。同氏はまた体重過多や肥満の母親を持つ子どもは、発育不良で衰弱することがあると指摘した。

 全ての年齢層を見ると、世界で8億人以上が絶えず飢餓状態に置かれている一方で、20億人が不適切な食べ物を取りすぎており、その結果、肥満、心臓病、糖尿病などが増加している。(c)AFP/Marlowe HOOD