【10月15日 AFP】男子テニス、四大大会(グランドスラム)通算20勝を誇るロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は14日、唯一手にしていないメジャータイトルである五輪のシングルス金メダルを目指し、来年開催される東京五輪に出場すると表明した。

 フェデラーはこの日、「ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)と全米オープンテニス(US Open Tennis Championships)の間の(2020年の)夏はどうすべきかについて、ここ数週間、実際には数か月にわたりチームと話し合ってきた」と明かし、「最終的には、自分の心が再び五輪でプレーすると決めた」と語った。

 フェデラーは生涯グランドスラムを達成し、ATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals)でも通算6度の優勝を誇るものの、五輪のシングルスではこれまで金メダルに手が届いていない。

 2008年北京五輪では、スタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka)とのペアで男子ダブルスの金メダルを獲得したが、2012年ロンドン五輪のシングルス決勝では、勢いに乗るアンディ・マレー(Andy Murray、英国)に2-6、1-6、4-6で完敗した。

 2016年リオデジャネイロ五輪には出場しなかったフェデラーだが、それ以降も全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)で2度優勝したほか、ウィンブルドンでは2017年にタイトルを奪還し、今年の決勝では敗れはしたものの、ノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)と歴史的名勝負を繰り広げた。

 東京五輪についてはジョコビッチをはじめ、フェデラーの永遠のライバル、ラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)もすでに出場を表明しており、「ビッグ3」のそろい踏みで優勝争いが激しいものになるとみられる。

 リオ五輪でシングルス連覇を果たしたグランドスラム通算3勝のマレーは、1月に受けた股関節の手術から復帰している中で、現時点では東京五輪に関する意向は示していない。(c)AFP