【10月14日 AFP】ラグビーW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)で大会3連覇を目指すニュージーランド代表のスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)ヘッドコーチ(HC)が、歴史的な決勝トーナメント進出を決めた日本代表のプレーを「素晴らしい」と賞賛し、準々決勝で当たらなくて良かったと話した。

【関連記事】W杯8強の日本は「手ごわい」 スコットランドHC、南アの苦戦を予想

 日本は過去の実績と50倍というブックメーカーのオッズを覆してプールステージを全勝で突破。スコットランドとアイルランドも撃破して首位通過を果たし、準々決勝では南アフリカとの対戦が決まった。一方のニュージーランドもプールBを1位で抜け、決勝トーナメント初戦では日本に敗れたアイルランドと対戦する。

 ハンセンHCは「みんな『どこと当たりたい?』という話をしているが、今は一つ好調なチーム(日本)がいるから、彼らが反対側の山へ行ってくれて非常にうれしい」とコメントした。

 日本が28-21でスコットランドを破った試合を「素晴らしい」と評したハンセンHCは、日本は今やワールドラグビー(World Rugby)が定める世界のトップグループ、いわゆる「ティア1国」の一員だと話している。

「疑いようもない。彼らのことは、ティア1国のプレーとパフォーマンスを見せているチームとして考える必要がある」「試合内容から言っても、彼らは世界のトップ8に入っている。質の高いラグビーをやっているし、日本はそのことを心から誇るべきだと思う」

 W杯での好成績を受けて、日本は欧州の強豪で争うシックスネーションズ(Six Nations Rugby)出場チームのフランスやスコットランド、イタリア、あるいは南半球対抗戦ザ・ラグビーチャンピオンシップ(The Rugby Championship)の出場国であるアルゼンチンを抜き、最新の世界ランキングで7位に浮上した。

 FLのサム・ケイン(Sam Cane)によれば、日本対スコットランド戦は映像ルームが満員になるほどニュージーランド陣営でも注目され、代表選手の約4分の3が一緒に試合を観戦し、残りの面々も自室で試合をチェックしたという。ケインは「正直に言って、とても見事だった。前半は本当に良かった。あのプレースピード。技術レベル。彼らは本物だよ」と話している。

 CTBのアントン・リエナートブラウン(Anton Lienert-Brown)も、日本は「ずば抜けている」「素晴らしい」と話し、特に後半、スコットランドの波状攻撃に対抗した守備について「あのディフェンスの踏ん張りはとても見事だった」と話している。(c)AFP