【10月13日 AFP】治安が悪化している西アフリカの内陸国ブルキナファソ北部で11日夕、イスラム教の礼拝が行われていたサルモッシ(Salmossi)の大モスクが武装集団に襲撃され、16人が死亡し、住民が避難した。治安関係者や住民が12日明らかにした。

 関係者によると、死者のうち13人は現場で死亡し、3人は襲撃で受けた傷が原因で死亡した。また、負傷者のうち2人は重体だという。

 近隣の町ゴロムゴロム(Gorom-Gorom)のある住民は、事件後に軍の増援部隊が配置されたものの、恐怖が広がっていると語った。

 ブルキナファソではイスラム過激派の攻撃が相次いでいるものの、かつて同国を植民地支配していたフランスなどの外国軍が国内に展開することに反対する国民は多い。12日に首都ワガドゥグでは、「アフリカにおけるテロと外国軍基地の存在を非難する」1000人規模のデモ行進が行われた。

 世界有数の貧困国ブルキナファソは、北の隣国であるマリやニジェールのような治安悪化と2015年までほぼ無縁だった。しかしイスラム過激派がまず北部、続いて東部に侵入し、その後南部や西部の国境地帯も脅かすようになった。こうした過激派は、国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)やイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」とのつながりも指摘されている。

 AFPの集計によると、イスラム過激派の攻撃によるこれまでの死者は600人近くに上っている。(c)AFP/Armel Baily