【10月12日 AFP】19MLBは11日、プレーオフのナ・リーグ地区優勝決定シリーズ(7回戦制)が行われ、ワシントン・ナショナルズ(Washington Nationals)は、アニバル・サンチェス(Anibal Sanchez)がプレーオフでは史上3人目となるノーヒットノーランまであと一息という好投を見せ、セントルイス・カージナルス(St. Louis Cardinals)を2-0で下し、初戦を手にした。

 ベネズエラ生まれでメジャー14年目を迎えているサンチェスは、8回2死までノーヒットだったが、カージナルスの代打ホセ・マルティネス(Jose Martinez)に中堅への安打を許した。また、この回の先頭打者トミー・エドマン(Tommy Edman)は鋭い打球を放っていたが、ナショナルズの一塁手ライアン・ジマーマン(Ryan Zimmerman)が見事なジャンピングキャッチでサンチェスのノーヒットを死守していた。

 ナショナルズは2回に2本の二塁打を放ち先制に成功。7回には二死からハウイー・ケンドリック(Howie Kendrick)の適時打で追加点を手にした。

 103球を投げ、5三振、1安打、3四死球を記録したサンチェスは、敵地ブッシュ・スタジアム(Busch Stadium)で立ち上がったファンに対して手を振りながらマウンドを降りた。救援投手のショーン・ドゥーリトル(Sean Doolittle)が残りの4打者を打ち取り、ナショナルズが勝利を収めた。

 サンチェスは2013年のデトロイト・タイガース(Detroit Tigers)時代にも、ア・リーグ優勝決定シリーズのボストン・レッドソックス(Boston Red Sox)戦で試合途中までノーヒッターを演じていた。プレーオフで少なくとも6回までノーヒットを2回記録したのは、サンチェスがメジャー史上初となった。

 これまでにプレーオフでノーヒットノーランを記録したのは、1956年のワールドシリーズ、ブルックリン・ドジャース(Brooklyn Dodgers)との第5戦で完全試合を達成したニューヨーク・ヤンキース(New York Yankees)のドン・ラーセン(Don Larsen)氏と、2010年のナ・リーグ地区シリーズ、シンシナティ・レッズ(Cincinnati Reds)との初戦でノーヒットノーランを達成したフィラデルフィア・フィリーズ(Philadelphia Phillies)のロイ・ハラディ(Roy Halladay)の2人のみとなっている。(c)AFP