【10月13日 CNS】第2回「中国国際輸入博覧会(CIIE)」の11月5日開幕まであと23日。今年は米国企業の参加が昨年に比べて大幅に増えている。

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 米国の大手製薬会社ファイザー(Pfizer)の中国区ゼネラルマネージャー、呉琨(Wu Kun)氏は取材に応じ、「輸入博は、グローバルビジネスの交流場所として新しいチャンスが期待されるので、わが社は喜んで参加する」と語った。同社は革新的な抗がん剤、抗生物質、ワクチンなどの新薬や新治療法を展示する予定という。

「中国は人口が多く、新薬開発の条件が整っている。最近、中国の新薬審査が簡素化され、市場投入効率が改善されたことは、製薬会社にとってメリットが大きい。今後も革新的な新薬を中国市場に投入し、医療ニーズを満足していく」と呉氏は語る。

 ゼネラル・エレクトリック中国(GE China)の段小纓(Rachel Duan)CEO(最高経営責任者)は「輸入博への参加は、自社の技術と製品を宣伝し、各国政府やバイヤーなどとのビジネス促進の助けとなる。GEにとって『得難い貴重な機会』だ」と強調する。

 米国の発動機メーカーKOHLER Engines中国法人の董重青(Dong Zhongqing)シニアマネージャーの話によると、同社は昨年の輸入博で国営企業系の蘇美達集団(SUMEC)から600台近い米国製発動機の発注を受け、今年は展示効果を考慮し、ブース面積を昨年の18平方メートルから50平方メートルに拡大する予定だ。

「中国市場はわが社にとって『未来』を意味する。デジタル化の潮流の中で、従来の展覧会方式の宣伝効果は弱まっているが、この輸入博はカバー範囲が広く、わが社にとって特別な意義がある」と董氏は話す。

 工業製品以外に、米国製の日用品も今年は参加し、生活レベル向上に熱心な中国の国民からも注目を集めている。例えば、ベッドメーカーSertaが、新技術と新材質で製造したスマート制御のベッドを出品。メーク用品のエスティローダー(Estee Lauder)など一般消費者にもなじみのあるブランド企業も出品する予定だ。

 専門家は「米国企業が大挙して輸入博に集結しているのは、世界の経済成長が鈍化し、市場の不確実性が増大する中、中国市場は逆にその魅力を増しているためだ。輸入博は世界各国の企業にビジネスチャンスを提供するだけでなく、中国の発展と中国経済に新たな活力を注入する」と分析している。(c)CNS/JCM/AFPBB News