【10月11日 CNS】中国・黒竜江省(Heilongjiang)ハルビン市(Harbin)で行われた「第2回中国黒竜江国際米祭り」に、「飯炊き仙人」として有名な村嶋孟(Tsutomu Murashima)さんが日本から飯釜を携えて参加し、9日の祭りの準備では古来の飯炊き法による飯炊きを実演した。

「私は長男で、家には6人のきょうだいがおりました。小さいころから母がご飯を炊くのを見てきて、自分もご飯を炊いてきました」と話す今年89歳の村嶋さんは、これまで一つのことだけをやってきた。それが飯炊きだ。

 戦争を経験し、物乞いと雑草で餓えをしのいだ時代もあった村嶋さんは「ホカホカの白飯を食べることは一生で一番幸せなことです」と話し、ご飯には特別の感情があるという。30歳を過ぎたときに食堂を開き、飯炊きの担当となり、今年で57年が経った。

 村嶋さんは自分が毎日使っている飯釜、ふた、ひしゃくと布巾などの飯炊き用具一式を日本から持参。「ご飯を炊くのは簡単です。でも、米は人が汗水たらして耕して、太陽の光を受けて育つものだから、おいしいご飯を食べられることは幸せなことです」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News