【10月10日 CNS】9日に上海世博慶典広場を訪れると、多くの作業員がセットアップされた机や椅子を撤去していた。スポンサーの展示品も同時に撤去されており、清掃もされていた。——同日午後、上海のリッツカールトンホテル(Ritz-Carlton Hotel)で予定されていた「2019NBAチャイナゲームス」の記者会見は中止になった。会場外に張られていたNBAの巨大ポスターも撤去中だった。

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 上海市体育総会は9日、ヒューストン・ロケッツ(Houston Rockets)のゼネラルマネジャー(GM)、ダリル・モリー(Daryl Morey)氏が数日前に発表した不適切な評論と、NBAコミッショナーの不適切な態度を問題視し、上海東方スポーツセンター(Shanghai Oriental Sports Center)で同日に予定していたファン交流イベントを中止すると発表した。

 NBAコミッショナーのアダム・シルバー(Adam Silver)氏がモリーGMの発言を擁護したことを受け、中国中央テレビ(CCTV)スポーツチャンネルは8日に声明を出し、即座に試合中継を中止、NBAとのすべての交流を見直すと表明した。

 現時点で、NBAが公表している中国のオフィシャルパートナー25社の中で、少なくとも9社が協力関係終了を発表し、提携を「中止」あるいは「暫定的に停止」とした企業は14社に上る。

 当初の計画では、上海で行われるNBA関連のビッグイベントは9日夜のファン交流イベントと、10日のエキシビションの2つだったが、関係者は「試合だけを行うにしてもスポンサーが離れてしまったし、テレビ中継も何もかもなくなってしまった。ファンが来るかどうかも分からない。交流イベントはもっと悲惨だ。NBA選手と芸能スターの競演だったのに、肝心の芸能スターがいない」と嘆いた。(c)CNS/JCM/AFPBB News