【10月11日 AFP】ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)英首相とアイルランドのレオ・バラッカー(Leo Varadkar)首相は10日、英国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)をめぐる土壇場の協議を行った後、英・EU間の合意実現への「道筋」が見えると表明した。

 一方、両首相は、離脱協定の署名に残された猶予がわずか数日となる中、合意を阻む障害が残っていることに警戒を示した。

 EUは17、18両日、月末の離脱期限を前にした最後の首脳会議を開く予定。この会議で何らかの合意を締結するための時間は尽きようとしている。

 交渉では、英国の北アイルランド地方とEU加盟国であるアイルランドの境界で厳格な国境管理が復活することをどう防ぐかが、主な争点となっている。

 ジョンソン、バラッカー両首相は、英リバプールに近いバーケンヘッド(Birkenhead)で会談。「合意妥結への道筋が見えるという点で一致した」との共同声明を出した。

 バラッカー首相は空港で記者団に対し、会談は「非常に前向き」だったと表明。合意への道筋は「長いというよりは、短い」ものだとし、「われわれが合意を妥結し、英国が秩序ある形でEUを離脱できるようにする協定を10月末までに結ぶことは可能だと思う」と述べた。

 その一方、実際に合意が結ばれるまで何が起こるか分からないとし、注意を促した。(c)AFP/Paul ELLIS with Alice RITCHIE in London