【10月10日 AFP】米カリフォルニア州で9日、高温と強風により森林火災のリスクが高まっていることを受けた予防措置として、電力大手PG&Eが予告していた輪番停電が始まった。送電が停止される顧客は約80万世帯、人数にして約200万人と前例のない規模に上る。

 カリフォルニア州では昨年11月に森林火災が発生し、州近代史上最悪となる86人の死者が出た。出火原因はPG&Eの送電設備の欠陥と断定されており、同社は現在、再発防止に取り組んでいる。

 ギャビン・ニューソム(Gavin Newsom)州知事は、「停電の影響を受けるカリフォルニア州民が不満を感じるのも無理はない」としつつ、安全が第一だと述べた。

 送電停止は、高温・乾燥注意報と最大風速31メートルの強風を受けた予防措置。PG&Eは、こうした厳しい気象条件は州の北・中部で10日昼まで続くとの見通しを示している。一部の地域では停電が1週間にわたる恐れもある。

 映像は同州北部の町パラダイス(Paradise)で9日撮影。(c)AFP/Andrew MARSZAL