【10月10日 AFP】スペイン1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)のリオネル・メッシ(Lionel Messi)は、同国税務当局から脱税の捜査を受けていた際に退団したいと考えていたものの、現在は同クラブでキャリアを終えるつもりだと主張した。

 8日夜、ラジオ局Rac1のインタビューに応じたメッシはまた、バルセロナがネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)の再契約に関してパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)との交渉に失敗したため、同選手がレアル・マドリード(Real Madrid)に加入するだろうと思っていたことも明かした。

 メッシと父親のホルヘ(Jorge Horacio Messi)氏は、2007年から2009年にかけて410万ユーロ(約4億8000万円)を脱税したとして有罪判決を受け、メッシには執行猶予付きの21月の禁錮刑が科され、さらには罰金を支払っている。

 これまでにバルセロナを退団したいと思ったことがあるか問われたメッシは、「税金の問題が浮上し始めた2013年から2014年の間は、僕と家族にとって非常に困難だった」と答えた。

「子どもはまだ小さかったし、僕らはとても難しい時期を過ごした。そのときはチームを離れようと思っていた。それはバルサ(バルセロナの愛称)を退団したいからではなく、スペインを離れたかったから。不当に扱われていると感じたし、もうここにはいたくないと思った」

 バルセロナとの契約が2021年までとなっている32歳のメッシは、契約の延長は「問題ないだろう」と確信している。

 メッシは「今では、ここで終わりたいという考えがよりはっきりしている」と語った。「自分のクラブでの過ごし方や自分が感じていること、それに家族や子どもがここにどれほどなじんでいるか。それを壊したくない」「もちろんどんなことだって起こり得るけど、基本的にはここに残るつもりだ」

 ネイマールの再加入を強く望んでいたメッシだったが、バルセロナは移籍金の面でPSGとは合意には至らなかった。

 メッシは「特に移籍期間中は、もしネイマールがバルセロナに来ないのであれば、レアル・マドリードに移籍するだろうと思ったことも正直あった。彼は退団を望んでいたから」と続けた。

「一人のサッカー選手として、彼は世界でも指折りの選手だと思っているから、ネイ(ネイマールの愛称)に来てほしかった。彼は予測不可能なプレーヤーで、他の選手とは異質だ。彼が加入していれば、チームの選択肢はより増えていただろう」

 一方で、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)に所属していたアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)は、昨年バルセロナへの加入を拒否していたが、この夏チームに加わった。しかしメッシは、グリーズマンとの間に溝があるという報道を否定した。

「チームがグリーズマンの加入を望んでいた最初の年、僕は彼が世界でも屈指の選手で、そうしたプレーヤーはいつだって歓迎すると言った」「彼の加入に関して問題は一切ない。だからその話はうそだ」 (c)AFP/Thomas ALLNUTT