【10月9日 AFP】台湾は8日夜、香港の民主化運動を支持するメッセージを書いた付箋などをはりつけた「レノンウォール」を損壊したとして、中国人観光客の李紹東(Li Shaodong)容疑者を退去させた。中国政府の反発は必至とみられる。

 香港各地に設置されている色とりどりの付箋やポスターで飾られたレノンウォールは、台湾でも主として大学構内に登場している。

 台湾では、4か月にわたって香港を揺るがす前例のない抗議運動が幅広く支持されているが、こうした運動を支持する集会や展示物は親中派の標的にされている。

 内政部移民署(National Immigration Agency)によると、李容疑者は7日、台北の大学構内でレノンウォールにはられていたポスターを破いたとして身柄を拘束された。

 移民署は、「わが政府は、民主主義と自由を損なう悪意ある不法行為を一切容認しない」と述べた。

 李容疑者は向こう5年間、台湾への渡航を禁止される。台湾が香港の抗議運動絡みで退去処分を下すのは、今回がはじめてとみられる。(c)AFP