【10月9日 AFP】男子テニス、上海マスターズ(2019 Shanghai Rolex Masters)は8日、シングルス2回戦が行われ、ワイルドカード(主催者推薦)のアンディ・マレー(Andy Murray、英国)は6-7(4-7)、6-2、6-7(2-7)で大会第10シードのファビオ・フォニーニ(Fabio Fognini、イタリア)に敗れた。マレーは試合後、大事な場面で叫び声をあげたフォニーニを非難している。

 マレーにとってこの日は、来季の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)出場が発表され、キャリア続行を懸けた股関節の手術から約1年で四大大会(グランドスラム)のシングルスに復帰することが分かるという、小さな喜びがある一日になるはずだった。

 ところが3時間以上に及んだ試合は終盤、叫んだフォニーニに対してマレーが「黙れ」と言うなど、両選手が長い口論をする荒れ気味の展開になり、最後はサービング・フォー・ザ・マッチを2回逃したマレーがタイブレークの末に敗れる結果となった。

 マレーは「誰かが騒いだ。誰だか分からなかったから、声がした方を見た」「すると彼が『こっちを見るな。何見てるんだ』と言ってきた」「『打とうとしたときに誰かが騒いだ』と言ったら、見るなと言われたんだ」「声は彼の方からした。許されないことで、ルール違反だ。妨害行為だし、やっちゃいけない」と経緯を明かした。

 さらにマレーは、両者が険悪な雰囲気になる中で傍観していたチェア・アンパイアに対する不満をのぞかせながら、「ファビオはこちらを挑発しようとしていた。乗るべきじゃなかったんだろうが、あんなことを言われたら黙ってはいられない」と続けた。

 マレーはサービング・フォー・ザ・マッチを繰り返し迎えながら勝利を逃したことにもいら立ち、「言いたいのは、こんな負け方はキャリアで初めてだということだ」「サービング・フォー・ザ・マッチを2回迎えて負けたのは初めてだと思う」ともコメントしている。

 勝利したフォニーニは、3回戦で第7シードのカレン・ハチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)とテイラー・フリッツ(Taylor Fritz、米国)の勝者と対戦する。(c)AFP/Peter STEBBINGS