【10月18日 CNS】先日、上海のとある「有料自習室が国慶節の間、予約で満員」の動画がネット上で注目を浴びた。この有料自習室は、平日はサラリーマンなどが退勤後に学習や充電する場所として使われるが、今年の国慶節の期間中は、休みに入る前にすべて予約で満席状態になっていたという。

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 施設内は、共用エリアとプライベート・エリア、パソコン・エリアなどに分かれている。そのうち、プライベート・エリアは1人1座席の区切られたスペースだ。座席内には電源のコンセントと卓上スタンドが備えられ、部屋全体の照明はうす暗く、唯一の光源は座席の上の卓上スタンドだけ。ここを利用する大勢は社会人の若者で、平日の夕方から午後10時ごろまでと、休日の午前10時ごろから閉店までが、利用客の最も多い時間帯だ。1人で来て10時間以上過ごす客も少なくない。料金は1時間毎で計算し、時間当たり単価は10元~15元(約150円~220円)だ。

 すっかり有名になったこの施設の創業者、劉康燦(Liu Kangcan)さんによると、有料自習室とそのほかの一般的な公共施設や自宅の書斎と比べ、最大の違いはハード的な対策によって「極限の静けさ」を実現した点で、学習環境の阻害要素を排除し、学習効率を高めることができるという。

 上海市民で同施設のユーザーである劉さんは「以前は自宅で資格試験の準備をしたりしましたが、自宅ではいつも何かしら邪魔が入ってしまい集中できないので、ここの会員になりました」と語る。「ここに入れば環境的に勉強できる状態に早く入れるので、勉強が自然に進むのです。お金の浪費だという人もいるでしょうけど、自分の能力アップにつながるのであれば、価値のある自分への投資だと思っています」という。(c)CNS-北京青年報/JCM/AFPBB News