【10月8日 AFP】ブラジルでアマチュア力士として活躍するルイ・ジュニオール(Rui Junior)さん(25)は2週間に1度、地元ロンドリーナ(Londrina)からサンパウロ(Sao Paulo)まで片道8時間、車を運転して稽古に通っている。

 ブラジルには日本国外で最大の日系人コミュニティーがあるが、相撲はまだ新しいスポーツで、稽古に行くのも簡単ではない。だが、ジュニオールさんは「(稽古場までの往復には)かなりお金もかかるけれど、それだけの価値はある。本当にうれしい」と話す。

 体重160キロのジュニオールさんはブラジル国内の重量級で10回優勝し、南米全体でも3回優勝した。

 日本以外では唯一とうたう公共の土俵がある「ミエ・ニシ(Mie Nishi)」ジムでは毎週稽古が行われており、ジュニオールさんは中心的存在になっている。ジムでは異なる階級の力士約10人が男女一緒に稽古に励んでいる。アジア系の選手は一人もいない。

 だが、ブラジルのアマチュア力士は日本の大相撲の力士のレベルには遠く及ばない。

「技術的にかなり難しいので、自主的にトレーニングしなければならない。正しい技術を知っていても、稽古をして間違いを指摘してくれる人が必要だ」とジュニオールさんは話す。