■日々増える女性力士

 サンパウロで相撲の稽古に励む力士の中には、ジュニオールさんを含め今月大阪で開催される「世界相撲選手権大会(World Sumo Championships)」に出場する選手もいる。

 女性力士の中で最も知られているのは、フェルナンダ・ロハス(Fernanda Rojas)さん(40)だ。ブラジル代表選手となるのは今回で「6、7回目」だという。

 ロハスさんによると、「相撲を五輪競技として認めるかどうかの議論がされていた時に」ブラジルの女性の間で相撲の人気が高まったという。「今ではかなりの数の女性力士がいる。学校でも行われているので、その数は日々増え続けている」とロハスさんは説明する。

 ブラジル国内に相撲を広めるため、日本政府は国際協力機構(JICA)の支援の下、コーチを派遣している。

■奇妙なスポーツだと言う人も

 今回初めて世界相撲選手権大会に出場するギルヘルム・バス(Guilherme Vaz)さん(17)は、将来有望な力士の一人だ。

「やる気満々だ。メダルを持って帰りたい。ライバルは日本とモンゴルの力士」だと話すバスさん。相撲への情熱は先祖代々のものだという。

 友達にも相撲を勧めてみたが、反応はいまひとつだった。「相撲は多くの先入観の犠牲になっている」「裸で胸と胸を合わせたり、相手と取っ組み合ったりするのは奇妙だと思う人もいる。そんなんじゃないと言って説明しても、なかなか難しくて…」とバスさんは語った。(c)AFP/Pau RAMIREZ