【10月8日 Xinhua News】中国広東省(Guangdong)広州市(Guangzhou)で5日間にわたり開催された中国国際漫画祭・アニメゲーム展(CICF X AGF)が6日、閉幕した。中国ではここ数年、「大聖帰来」(邦題:西遊記ヒーロー・イズ・バック)や「哪吒之魔童降世」(英語題:Ne Zha)などの国産アニメ映画が多く上映されており、伝統文化とアニメ、ゲームとの融合が進み、「国潮」と呼ばれる新たな国風ブームが巻き起こっている。

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  今回のアニメゲーム展では、国産アニメや中国伝統文化の要素を取り入れたゲームが集中的に発表され、「国潮」が最も注目を集めるキーワードとなった。これらの作品はいずれも中国古典文学作品を題材としており、中国文化の要素を意識的に取り入れている。

 網易(ネットイース)や騰訊(テンセント、Tencent)などに代表される国内ゲームメーカー、「咚漫(Dongman)」を初めとするマンガプラットフォームはここ数年、中国風作品を通じて国際市場を開拓し、素晴らしい成果を挙げている。一方、そこに商機を見出した国外メーカーも中国文化のエッセンスをくみ取り、IP(知的財産)に基づく創作活動を行っている。

 英国のゲームメーカーが開発したビデオゲーム「トータルウォー:三国」は、最近の中国国内ゲームプラットフォームの週間販売ランキングで1位を獲得した。同ゲームは国内で「漢王朝復興」ブームを引き起こしたのみならず、国外でも「三国ブーム」を巻き起こした。同展では、日本のソニー・インタラクティブエンタテインメントも中国内メーカーと共同制作した「西遊記 ヒーロー・イズ・バック」のビデオゲームを展示した。今後全世界に向け発売するという。

  アニメ展組織委員会の責任者、黄麗絲(Huan Lisi)氏は、これらの力による推進の下で「国潮」の温度は徐々に高まりつつあると指摘。「国潮」はアニメやゲーム以外でもさまざまなサークル文化を媒体として若者世代に浸透していると語った。(c)Xinhua News/AFPBB News