ヒトラーにマイケル、ノーベル平和賞の「あり得ない」候補者たち
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■スターリンもムソリーニも候補に
資格を有するのは、各国の国会議員や閣僚、歴代のノーベル賞受賞者、一部の大学教授、ノーベル賞委員会の現メンバーと元メンバーなどで、合計すると数千人にもなる。
過去には、1935年にイタリアがエチオピアに侵攻する数か月前、ドイツとフランスの学者らが皮肉を込めてイタリアの独裁者ベニト・ムソリーニ(Benito Mussolini)をノーベル賞候補に推薦し、第2次世界大戦(World War II)の勝戦国の一つであるソ連の指導者ヨシフ・スターリン(Joseph Stalin)が1945年と1948年に候補者になったこともある。
推薦期限が過ぎ、候補者がそろっても、実際にノーベル賞委員会と顧問らが検討するのは一握りの人物だけだ。
ノーベル委員会元書記で歴史家のゲイル・ルンデスタド(Geir Lundestad)氏はAFPに対し、「ヒトラーもスターリンもムソリーニも、ノーベル平和賞の候補者として真剣に検討されることはなかった」「一番意外なのは、世界中の多くの独裁者らが候補者となることに控えめであることだ」と述べた。
この20年間は候補者の数が急増しており、現在は通常300人を超える。
ノーベル賞委員会書記のオラブ・ニュルスタッド(Olav Njolstad)氏によると、一風変わった候補者は「1~2人」、「一定の間隔で」名前が挙がるという。