【10月7日 AFP】米自動車大手ゼネラル・モーターズ(General Motors)の従業員が9月半ばから続けている全面ストをめぐり、全米自動車労組(UAW)は6日、賃金や福利厚生の改善、雇用の安定化を求めて行っている経営側との交渉が「望ましくない状況に陥った」と明らかにした。

 UAWのテリー・ディッテス(Terry Dittes)副委員長は声明で、「数日前に重要項目について一定の進展があったが、その後会社側はUAWの素晴らしい労働者たちに公正に報いることに難色を示した」と述べた。

 UAWは5日夜、「包括的提案」を提出。ディッテス氏はGMのスコット・サンデファー(Scott Sandefur)副社長(労使関係担当)に宛てた書簡で、会社側は6日に返答したが、その中で「なぜ包括的提案を受け入れることができないのか、またわれわれが包括的提案で要求した各項目をなぜ拒否するのかを説明するプロフェッショナルな礼儀さえ示さなかった」と指摘した。

 GMの従業員約5万人は9月16日、過去10年以上で最大規模の全面ストに突入。これにより米国内のGM工場の生産は中断し、カナダやメキシコの工場でも従業員数千人が一時帰休を余儀なくされるなど、操業に影響が出ている。(c)AFP