【10月7日 AFP】ポルトガルで6日に実施された総選挙(一院制、定数230)で、アントニオ・コスタ(Antonio Costa)首相(58)率いる与党・社会党(PS)が勝利した。
 
 同国内務省によると開票率98%での得票率は、トップの社会党が37%、2位の中道右派・社会民主党(PSD)が28%、3位の急進左派・左翼ブロック(Left Bloc)が10%弱、新党のピープル・アニマルズ・ネイチャー(People-Animals-Nature partyPAN)党が3%となった。

 数年間の緊縮政策をへて、堅調な経済成長期のかじ取りを担ってきた社会党政権の勝利は、欧州各地でみられる中道左派の衰退と極右ポピュリスト勢力の台頭という傾向に対抗する流れだ。

 ただし、社会党は議席数を増やしながらも過半数(116議席)をわずかに下回るとみられる。元リスボン市長で戦略家のコスタ氏にとって、連立の相手にどの政党を選ぶかが次の課題だ。

 前回2015年の総選挙では社会党は2位だったが、共産党と左翼ブロックの協力を得て、少数与党政権を成立させた。左翼ブロックのカタリーナ・マルティンス(Catarina Martins)代表は今回も連立協議への意欲を示している。また今回、社会党は新党PANとの連立も選択肢にできる。(c)AFP/Daniel Silva and Thomas Cabral