【10月16日 CNS】「澄んだ海、青い空、素晴らしい旅館、そして本物のグルメ。外国の美しい島とも見劣りしないですね」。海を眺めながら、浙江省(Zhejiang)寧波(Ningbo)から訪れた沈佳蜜(Shen Jiami)さんが感心したように話した。国慶節(建国記念日)の連休中、旅行先に島を選ぶ観光客が多い中、浙江省の島々が特に注目を集めた。

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 昨年の国慶節は家族と一緒に海外で過ごした沈さん。今年は家族と浙江省舟山市(Zhoushan)の嵊泗県(Shengsi)にやってきた。「景色もサービスもとても良くて、国内にもこんな素晴らしい島があるなんて驚きました」

 1390の島々からなる舟山市には、嵊泗列島、桃花島(Taohua)、普陀山(Putuo)などの景勝地があり、それぞれ独特の山と海の景色を誇る。

 近年、舟山市は島々のブランド化を目指し、旅館や特産物の開発を推進。自然と一体となった暮らし、海鮮料理、漁村・民俗文化、仏教文化などの観光資源をもとに、魅力的な観光ビジネスを展開している。

 嵊泗県で旅館を営む許竹斌(Xu Zhubin)さんは「国慶節の連休中、部屋はすでに予約でいっぱいですが、まだ問い合わせの電話が来ていますよ」と話す。

 島のスローライフの人気が高くなるにつれ、旅館業界も繁盛している。許さんは2010年に銀行ローンなどで200万元(約2992万円)を借り入れ、2階建ての古い家を4階建ての旅館に改築し、起業した。「旅館には地元の漁業文化を取り入れています。例えば、階段と流し台は古い船の板で作られています。地元ならではの雰囲気を高め、多くの観光客に島の文化を体験してもらえます」

 海洋レジャー時代の到来に伴い、浙江省の島観光はブームになっている。2018年、浙江省の島しょ部地域は1億人近くの観光客を受け入れ、海洋観光の総収入は1500億元(約2兆2446万円)を超えた。(c)CNS/JCM/AFPBB News