【10月6日 AFP】北朝鮮と米国は5日、スウェーデンのストックホルム郊外で北朝鮮の非核化をめぐる実務協議を行った。北朝鮮側は「決裂した」とした一方、米側は「良い議論」だったとしており、双方が相反する評価をしている。

 協議は厳重な警備のもと、北朝鮮大使館から数百メートル離れたストックホルムに近い島で行われた。

 協議後、北朝鮮側の金明吉(キム・ミョンギル、Kim Myong Gil)首席代表はストックホルムで報道陣に対し、「協議はわれわれの期待に沿わず、結局、何の成果もなく決裂した。ひとえに、米国が古い態度を捨てようとしないという事実によるものだ」 と述べた。

 また金首席代表は、「米国は期待を高め、柔軟なアプローチ、新たな方法、クリエーティブなソリューションといった提案を示したがわれわれを多いに失望させ、手ぶらで協議のテーブルについたことで協議に対するわれわれの熱意に水を差した」として、「(北朝鮮は)対話か対立かの岐路」に立っていると述べた。

 その後、米国務省のモーガン・オータガス(Morgan Ortagus)報道官は、「北朝鮮代表団が先ほど出したコメントは8時間半に及んだ今日の議論の内容や雰囲気を反映していない」「米国はクリエーティブなアイデアを出し、北朝鮮側と良い議論ができた」とする声明を発表した。またオータガス報道官は、米国は2週間後に米朝が協議を再開するというスウェーデン政府の招待を受け入れたと表明した。

 今回の協議の米国側代表はスティーブン・ビーガン(Stephen Biegun)北朝鮮担当特別代表が務めた。(c)AFP/Tom LITTLE