【10月5日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の弾劾に向けた調査を進めている米下院の3委員会は4日、ホワイトハウス(White House)に対し、トランプ氏が政治的な便宜を図るようウクライナに圧力をかけたという疑惑の関連文書を提出するよう命じた。

 トランプ氏がウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に、軍事支援の見返りとして2020年米大統領選の民主党有力候補ジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領について調査するよう圧力をかけていた証拠が増えるにつれ、米議会の委員会で行われているトランプ大統領の弾劾に向けた調査は一層厳しさを増している。

 下院の監視・政府改革委員会、情報特別委員会、外交委員会の委員長ら(いずれも民主党)は、「ホワイトハウスは、われわれの委員会が1か月近くにわたって任意で求めてきた資料の要求を拒否してきた。大統領は反抗と妨害、そして隠蔽(いんぺい)することを選択したようだ。われわれ、そしてわが国をこうした状況に追い込んだことを非常に遺憾に思うが、(文書の提出を命じる)召喚状を出す以外に選択肢がなくなった」と表明した。

 3委員会はホワイトハウスのミック・マルバニー(Mick Mulvaney)大統領首席補佐官代行に対し、今月18日までに文書を提出するよう求める書簡を送った。

 これに先立つ同日、上記3委員会の委員長らはマイク・ペンス(Mike Pence)副大統領にも文書の提出を求める書簡を送っていた。(c)AFP/Paul HANDLEY