■秘密の場所

 ホラミさんは2014年、ガズニ(Ghazni)州で投票を終え、大学の試験を受けるためカブールに向かっていたが、その途中でタリバンに止められたという。「タリバンは私を秘密の場所に連れて行った。そこで面識のない2人と一晩過ごした」と当時を振り返った。

「翌朝、私たちはモスクへと連れていかれた。モスクには、ナイフを手に持った高齢の男が座っていて、そのかたわらには簡単な薬品も用意されていた。タリバンは『殺すつもりはない。選挙に参加した他の人たちへの見せしめとして指を切り落とすだけだ』と言った」

 麻酔の使用はなかった。ホラミさんは、「私は気を失い、気付くと砂漠に一人取り残されていた」と語り、今でもこの体験にさいなまされていると説明した。

 それから5年が経過し、タリバンの工作員がホラミさんを訪ねてきた。選挙を前に、今回投票すれば殺すと脅迫しにきたのだという。

 ホラミさんはこう語る。「私はこの話を世界に知ってもらいたかったのでメディアに語った。私たちは困難な状況に置かれており、自由のために戦っている。私たちはこの困難な状況の被害者になりつつある」

 映像は9月30日撮影。(c)AFP/Najiba NOORI