【10月3日 AFP】香港では2日、警官がデモ隊との乱闘中に男子高校生(18)の胸部に向けて実弾を発射したことへの怒りの声が高まる中、複数のデモがゲリラ的に行われた。無許可のデモ行進に参加した大勢の人は、警察と香港政府に抗議するスローガンを繰り返しながら、地区から地区へと練り歩いた。
 
 一方の警察は、発砲した警官について、自身と同僚の命の危険を感じての対応だったとして熱い擁護論を展開。「危険を取り除くため、直ちに発砲するほか選択肢はなかった」と主張した。

 また、警官らでつくる組合「香港警察隊員佐級協会(Junior Police Officer's Association)」は、英植民地時代に制定された有事法に基づき夜間外出禁止令を発令するよう香港政府に求めた。

 警察発表によると、男子高校生が撃たれた1日のデモ隊と警察との衝突では、12~71歳の269人が身柄を拘束された。これは、1日の逮捕者数としては抗議デモ開始以降で最多。また、この日だけで警察は催涙弾約1400発、ゴム弾約900発、スポンジ弾約230発、ビーンバッグ弾約190発を使用し、威嚇のため実弾5発を発射した。(c)AFP/Jerome TAYLOR, Yan ZHAO