【10月3日 Xinhua News】9月29日、2019中国(四川)パンダ国際エコツーリズムフェスティバルが開幕、パンダ国家公園について、全体計画の起草、意見募集がほぼ完了したことが分かった。まもなく開示、許可申請が行われる。

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 国家林業・草原局国家公園管理弁公室の唐小平(Tang Xiaoping)副主任によると、パンダ国家公園として定められた区域は面積が2万7100平方キロメートル、四川省(Sichuan)、陝西省(Shaanxi)、甘粛省(Gansu)の12都市(州)の30県(市、区)にまたがり、野生パンダ個体群の88%、主要パンダ生息地の70%が国家公園に含まれる。パンダ国家公園は約80カ所の各種自然保護区を統合しており、中でも18の野生パンダ個体群の相対的な孤立状態が解消され、山、河川、森林、農地、湖、草原の保全を実現している。

 計画では、パンダ国家公園は中核保護区と一般管理区に分けられる予定。野生パンダが高密度に分布する地域、主な生息地やコリドーは中核保護区に組み入れられ、パンダ国家公園の面積の約74%を占める。中核保護区では最も厳しい保護を実施し、人間の活動を禁止する。一般管理区内には概算で12万人以上が居住しており、住民の生産活動や生活のための空間、自然教育、レクリエーションのための空間を確保する。

 唐氏は「パンダ国家公園は全ての人々が共有できる素晴らしいプラットフォームだ。誰もが国家公園で自然を楽しみ、自然を知ることができる。計画を策定するに当たり、既存の観光地二十数カ所を統合、観光コースを改善し、観光体験のネットワークを形成した。人々が国家公園を訪れ、保護の成果を実感する機会を提供しやすくなっている」と述べた。

 四川省林業・草原局は同イベントで、第一陣として認めたパンダ・エコタウン10カ所を発表した。これらの町ではパンダ保護に関する意識向上をめぐり、パンダおよび生態系保護に関する展示、小中学校や幼稚園での文化教育などの公益事業を展開する。また、パンダ国家公園の生態系保護とコミュニティーの調和の取れた発展のモデル、エコ文明建設の窓口となることを目指す。(c)Xinhua News/AFPBB News