【10月6日 CNS】華為技術(ファーウェイ、Huawei)の創始者である任正非(Ren Zhengfei)氏は9月26日、海外人士との対談の中で、5G技術を米国の企業に譲渡し、全世界で競争しても構わないとコメントした。

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 対談の相手は、人工知能の専門家であるジェリー・カプラン(Jerry Kaplan)氏とピーター・コクラン(Peter Cochrane)氏。この対談の様子は複数のインターネットサイトで実況中継された。

 この少し前に、任氏は、5G技術を譲渡してもよいと語っていたが、今回は具体的な説明を加えた。任氏が譲渡可能とする相手先は、全ての西側企業ではない。一定の市場規模が得られるよう、西側企業の1社のみに絞る。その1社とは、おそらく米国の企業となる。なぜなら、欧州、韓国と日本はすでに独自の5G技術を持っており、改善と発展の過程で独自に調整していくことが予想されるためだ。

 任氏によると、ファーウェイは米国企業に対して独占的使用権を譲渡すべきで、かつ相手先企業は米国市場以外に全世界でファーウェイと競争できるようにするという。

 譲渡対象の5G技術については、公平で差別なく米国企業に譲渡されるものとし、ハード、ソフト、ソースコードなどを含み、CPU技術も提供可能としている。

 インターネットのセキュリティー問題については「ファーウェイの設備は厳格な検査を受けており、悪意の動機で何かをしようとしていないことを証明している。ファーウェイは各国と『バックドアなし』の協定を結ぶ自信がある」と語った。

 また「技術の分離には反対で、インターネット時代に技術を分離することは非現実的」との考えを述べた。(c)CNS/JCM/AFPBB News