【10月2日 CNS】中国肉類協会会長で国際食肉事務局(International Meat Secretariat)の李水龍(Li Shuilong)副主席は9月24日、中国とオーストラリア間の牛・羊肉ビジネスについて、「2国間の肉類のビジネスは今後、ますます盛んになる。現在、中国人の牛・羊肉の1人当たり平均消費水準は世界平均を下回っており、需給差は大きい」と語った。

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 成都市(Chengdu)で開催された2019年肉類産業発展大会(World Meat Industry Development Conference)の期間中、中国肉類協会と豪州赤身肉業界組織、豪州豚肉協会は覚書に署名し、長期的で正式な提携関係の構築、効果的で堅実な食品安全と技術交流の実施、市場販売や研究投資などの提携強化、ウィンウィンのビジネス促進などについて合意した。

 李副主席は、新規開発や市場販売の提携を通して、牛・羊肉の規格、品種などの基準を一層明確にし、一致させることにより、豪州と中国の赤身肉ビジネスを促進するとしている。

 豪州肉類牧畜業協会(MLA)国際部のマイケル・フィナカン(Michael Finucan)マネジャーは、覚書は中豪の協会間で具体的な提携の原則と問題解決の方法を明確にしたもので、仕事を進める中で、情報を交換し、業界の発展を促進していくという。また、現在、豪州は干ばつなどの天候の影響を受け、近未来的に牛肉の供給に問題が出る可能性はあるが、豪州政府は生産量が下がらぬよう、技術的、資金的なサポートを与えてくれるとしている。

 豪州肉類産業協議会(Australian Meat Industry Council)のパトリック・ハッチンソン(Patrick Hutchinson)最高経営責任者(CEO)は「今年、中国向け赤身肉の販売増は著しく、1月から8月までの輸出量は昨年1年間の量を上回っている。中国大陸はすでに、豪州産牛肉の3番目の輸出先、羊肉の2番目の輸出先となっている。中豪間の自由貿易協定では、2024年までの間、豪州産赤身肉の関税を徐々にゼロまで下げるとしており、豪州産牛・羊肉製品の競争力はさらに強化されていく」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News