【10月1日 AFP】ラグビーニュージーランド代表のスティーブ・ハンセン(Steve Hansen)ヘッドコーチ(HC)は30日、W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)のカナダ戦に向けた15人の先発メンバーを発表し、ボーデン(Beauden Barrett)、スコット(Scott Barrett)、ジョーディー(Jordie Barrett)のバレット3兄弟が名を連ねた。W杯において3兄弟がそろって先発出場を果たすのはこれが2度目で、オールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)では史上初めてとなる。

 ハンセンHCは初白星を挙げた南アフリカとの初戦から大幅にメンバーを入れ替え、ソニー・ビル・ウィリアムズ(Sonny Bill Williams)やリコ・イオアネ(Rieko Ioane)をスターティングメンバーに起用した。

 1995年大会では、トンガのフェアオ(Fe'ao Vunipola)氏、エリシ(Elisi Vunipola)氏、マヌ(Manu Vunipola)氏のヴニポラ3兄弟がスコットランド戦でそろって出場。フェアオ氏は現イングランド代表のビリー(Billy Vunipola)とマコ(Mako Vunipola)の父にあたる。

 また、2015年に行われたイングランド大会(Rugby World Cup 2015)でも、サモアのトゥシ(Tusi Pisi)、ケン(Ken Pisi)、ジョージ(George Pisi)のピシ3兄弟が南アフリカ戦で全員出場を果たしたが、先発メンバーに名を連ねたのはケンだけだった。

 ハンセンHCはSOとFBを固定し、リッチー・モウンガ(Richie Mo'unga)とボーデンの両司令塔を起用し続けることにしたが、CTBではウィリアムズとジャック・グッドヒュー(Jack Goodhue)を新たに先発メンバーに選んだ。

 26試合のテストマッチで23トライを奪うなど印象的な記録をマークしているイオアネは、ハンセンHCいわく「元気のない状況」だったため、チームが大敗を喫した約2か月前のオーストラリア戦を最後に出場していなかった。またグッドヒューも、8月のオーストラリア戦から欠場していたが、こちらはハムストリングを痛めていた。

 ハンセンHCは「われわれの目標はプールステージのカナダ戦、ナミビア戦で勝利すること。さらに試合の内容を良くして、チーム全体の仕事量を管理したい」とコメントした。「カナダ戦の4日後にはナミビア戦があるので、チームの全員を起用する必要があるのは明白だ」 (c)AFP