【10月1日 AFP】スペインの全国管区裁判所(National Court)は30日、同国のサッカー1部リーグ、FCバルセロナ(FC Barcelona)に所属するリオネル・メッシ(Lionel Messi)が詐欺や横領、マネーロンダリング(資金洗浄)を行っていたとして、同選手の財団で働いていた元従業員が提出した訴状を退けたと発表した。

 裁判官は訴えの棄却に際し、原告によって提出された訴状は「報道でのうわさ話を寄せ集めた説明が基になっており、個人的かつ直接的に知った内容を一つも提示していない」と記した。

 この訴状は、レオ・メッシ財団(Leo Messi Foundation)の元従業員で、現在はスペインのマヨルカ(Mallorca)島に住むアルゼンチン国籍のフェデリコ・レットリ(Federico Rettori)氏によって6月に提出されていた。

 レットリ氏はこの中でメッシや同財団、同選手の父親や兄弟だけでなく、「未確認ではあるものの、レオ・メッシ財団において何らかの形で資金を管理、運用したすべての人」の名前を挙げた。

 また同氏は、同財団が受け取った資金が「財団が公表した本来の目的とは異なるさまざまな私的活動や銀行口座」に送られるのではなく、「社会運動に渡るべきだった」と主張した。

 レットリ氏は昨年、アルゼンチンでも同様の理由で提訴していた。ある司法筋によれば、これによって予備捜査が開始されたものの、これまでメッシやその父親は提訴されていない。(c)AFP