【10月1日 AFP】インドでは例年に比べ長引いている雨期(モンスーン)により先月30日までの3日間に激しい大雨が降り、当局の30日の発表によると約100人が死亡した。豪雨で道路が冠水し、病室や家屋が浸水している。

 同国東部ビハール(Bihar)州の州都パトナ(Patna)は例年よりはるかに激しい豪雨に見舞われ、当局は濁流で覆われた道路にボート数十隻を出動させた。

 当局によると、先月27日以降同州では少なくとも27人が死亡、隣のウッタルプラデシュ(Uttar Pradesh)州では63人が死亡した。降雨は今後も続くと見込まれ、気象予報士らは9月の降雨量はこの100年余りで最多になると予想している。ビハール州の防災対策当局の幹部はAFPの取材で「パトナだけでも27日以降226ミリの雨が観測された」と話した。激しい雨はインド南部や西部のグジャラート(Gujarat)州でも観測されている。

 写真からはパトナにある国営の医科大学病院で患者らが泥水で浸水した病室内のベッドに横たわっている様子が確認できる。

 インドの雨期は通常、7月から9月までとされる。

 主要紙タイムズ・オブ・インディア(Times of India)によると、インド気象局(Indian Meteorological Department)は、15の州で雨量が例年より多くなると予想。今年の雨期の雨量が1917年以降最多になるとも見込んでいる。同局の幹部はタイムズ・オブ・インディアの取材で「少なくとも向こう4、5日は雨がやむ気配はない」と話している。(c)AFP