【9月29日 AFP】第17回世界陸上ドーハ大会(17th IAAF World Championships in Athletics Doha)は28日、男子100メートル決勝が行われ、クリスチャン・コールマン(Christian Coleman、米国)が薬物検査逃れの疑惑を乗り越える金メダルを獲得した。

 コールマンは今季世界最高と自己ベストを更新する9秒76をマークし、屋外では自身初となる主要大会の金メダルを獲得した。前回優勝した37歳のジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin、米国)が9秒89で銀メダル、アンドレ・ドグラス(Andre de Grasse、カナダ)が9秒90で銅メダルを獲得した。

 コールマンは9月、キャリアを暗転させかねない検査逃れの疑惑に直面していたが、規則を細かく確認した結果、不正には当たらないとして処分を免れていた。この日は世界歴代6位となる走りで優勝を飾ると、勝利の雄たけびを上げながらガッツポーズで喜びを表現した。

 60メートルの室内世界記録を持つ23歳はレース後、興奮した様子で「自分は謙虚な人間だし、ここへはとにかくタイトルを取りに来た」「最高の時間だし、自己ベストも出た。僕に限界はない。課題や伸びしろはまだたくさんあるし、タイムは縮めていけると思う」とコメントした。

 その他の種目では、エチオピア生まれの帰化選手シファン・ハッサン(Sifan Hassan、オランダ)が女子1万メートル、ディアナ・プライス(DeAnna Price、米国)が女子ハンマー投げで、こちらもうれしい世界陸上の初優勝を飾った。

 男子走り幅跳びでは、タジェイ・ゲイル(Tajay Gayle、ジャマイカ)が自己ベストを更新するジャンプで優勝候補のフアン・ミゲル・エチェバリア(Juan Miguel Echevarria、キューバ)らを破り、事前の予想を覆す金メダル獲得を果たした。(c)AFP/Rob Woollard